コールマン ランタン286Aをケロシン化 - 燃料を灯油に変えてコストダウン

コールマン ランタン286Aを改造して、燃料にホワイトガソリンではなく灯油が使えるようにしてみました。

ここではメーカーが奨励する改良ではなく、マニアの間で行われている「ケロシン化」の改造を行っています。

運が良ければジェネレーターの交換だけでも成功するようですが、私の場合は試行錯誤する結果になりました。

そして、最後に試したポンピング方法で何とか燃焼を安定させることに成功しました。

このページでは、コールマン ワンマントル ランタン286Aをケロシン化する方法を紹介していますが、お使いの286Aによっては機能しない可能性があることをご了承願います。

コールマン 286A

コールマン ワンマントル ランタン286Aは、「ロングライフデザイン賞」にも輝いたことのあるコールマン社を代表する定番ランタンです。

液体燃料を加圧するタイプのランタンで、小型ながら130W相当の明るさがあり、力強い燃焼音も魅力的なモデルです。

燃料にホワイトガソリンを使い、安定した出力も特徴です。

ただ、燃料にホワイトガソリンを使用するので、長時間の燃焼だとコストが気になるところです。

そこで、今回は燃料に灯油(ケロシン)が使える日本未発売のランタン214Aというモデルのパーツを流用して286Aのケロシン化にチャレンジしてみました。

試した方法は以下の7つ。

    作業内容
  • ジェネレーターの交換
  • フューエルチューブの加工
  • フューエルチューブの交換
  • 空気取り入れ口の拡大
  • マントルのサイズアップ
  • ポンピングの調整
  • 炎吹き出し口が詰まり除去

※ここから紹介する方法は、失敗すれば元に戻すことができなくなる場合がありますので、自己責任の元で行ってください。

コールマン ワンマントルランタン286A

ジェネレーター交換

まずは、ジェネレーターの交換です。

コールマン ランタン214A用のジェネレーターを購入しました。

214A本体は日本未発売ですが、パーツは流通していますので手に入れやすいです。

コールマン214 ジェネレーター

外観は286Aのジェネレーターと全く変わりませんが中身が違います。

中に入っているニードルロッドを取り出す際は先端の細い針金を折らないように注意が必要です。

この細い針金はノズル穴を掃除する為に機能する重要なパーツです。

ランタン用ジェネレーターの中身

太いコイルが巻かれています。

このコイルで熱を伝えやすくして灯油の気化を促進しているようですね。

コイルの上の方が密に巻かれていることからマントルに近い部分が加熱しやすいようにしていると思われます。

灯油の気化を促進させる為の太いコイル

ちなみに286Aのジェネレーターに入っていたコイルは、こんなに細いです。

286Aのジェネレーターに入っていたコイル

早速、ジェネレーターを交換してみました。

ジェネレーターを交換するだけで燃焼が安定する場合があるようです。

早速、ジェネレーターを交換

そして、ジェネレーターを加熱させるためにプレヒートカップも購入しました。

このヒートカップにアルコールを入れて燃焼させ、ジェネレーターをプレヒートします。

ヒートカップにアルコールを入れてジェネレーターをプレヒート

マントルの空焼きとプレヒートを同時に行っても構わないと思いますが、私はマントルをしっかりと空焼きした後にプレヒートを行っています。

ここで、ジェネレーターの仕組みを簡単に説明すると。

アルコールで加熱されたジェネレーターの内部を灯油が通ると瞬時に気化されます。

そして、気体になった灯油はノズルから噴出されてバーナーチューブで空気と混合されてマントルに送られます。

ランタン ジェネレーターの仕組み

ヒートカップのアルコールが燃焼を終えるころに燃料ツマミを回します。

するとマントルが白く発光を始めました。

これは、成功かと思ったのもつかの間…

2~3分するとマントルはオレンジ色に変わり、その後黒くなってきました。

不完全燃焼しているようです。

マントルが白く発光する

バルブアッセンブリー

次に試したのは、バルブアッセンブリーのフューエルチューブの加工です。

まずは燃料を抜いてからバルブアッセンブリーを取り外します。

バルブアッセンブリーを取り外す

取り外す際に少々力が必要ですが、モンキーレンチで外すことができました。

バルブアッシー

286Aのフューエルチューブはホワイトガソリン仕様なので、吸い上げる穴が小さいです。

286Aのフューエルチューブ

対してケロシンモデルはフューエルチューブの穴が大きいそうなので、ピンバイスで大きく広げてみました。

そして、バルブアッセンブリーを組み直します。

組み戻しをする際には、水道工事用のシールテープを使用すると簡単です。

その後、燃焼実験をしましたが残念ながら状況は変わりませんでした。

ピンバイスで穴を広げる

仕方ないので、214Aのフューエルチューブを購入しました。

画像の左が214Aのフューエルチューブ。

サイズは変わりませんが色が黒いです。

214Aのフューエルチューブ

早速、フューエルチューブを交換してバルブアッセンブリーを組み直して再チャレンジ。

しかし、またしても最初は明るく発光しますが次第に光量が落ちてきて暗くなります。

そして、オレンジ色になったマントルから火が噴き出してくる状態になってしまいます。

バルブアッセンブリーを組み直す

空気取り入れ口の拡大

ここまでパーツの交換をしたので燃料の供給には問題がないと思われます。

ということは、空気が不足しているのでは?

ネットの情報で、ケロシンモデルは燃料調整ツマミの隙間が大きく空気が流入しやすいようになっているらしい。

そこで、カラーとツマミ軸との接触穴を金切りバサミで切り広げてみました。

これで空気の流入量には問題がありません。

しかし、状況は変わらず…

カラーとツマミ軸との接触穴を金切りバサミで切り広げる

マントルのサイズアップ

燃料と空気の供給には問題がないということは、ジェネレーターの熱量が不足しているのでは?

ということで、マントルのサイズをアップしてみることにしました。

マントルのサイズが大きくなれば、ジェネレーターに当たる熱量も増えるのではないかと予測しました。

購入したのは「大王マントル 緑 24-A」と「大王マントル 青 111」。

大王マントル各種

大王マントルの三種類を並べてみました。

一番左がコールマン純正マントル#21の大きさに近い「大王マントル 赤 2C-HG」。

一番右がコールマン純正マントル#11に近い「大王マントル 青 111」。

そして、中央が#11をスリムにした形の「大王マントル 緑 24-A」。

大王マントルの三種類

まずは一番大きな「大王マントル 青 111」で実験します。

でかいです…

大王マントル 青 111を286Aに取り付ける

ヒートシールドに完全にのっています。

ヒートシールドにマントルが当たる

しかし、マントルを空焼きすれば小さくなります。

マントルを空焼きすれば小さくなる

マントルが長くなったので、ジェネレーターの広範囲に熱が当たるようになりました。

ジェネレーターの広範囲に熱が当たる

若干ですが発光する時間が伸びました。しかし状況は未だ変わらず…

マントルが発光している状態を確認すると、マントルの上の方で白く発光しているようです。

そして、時間とともに光量が落ちてオレンジ色に変化してしまいます。

マントルの上の方で白く発光している

ポンピングの調整

ここで、あることに気づきました。

マントルの中で燃焼している炎の形が歪で安定していませんでした。

ひょっとしたら、炎の吹き出し口が詰まっているのではと思い、マントルを取り付けているパイプを火ばさみで叩いてみました。

すると、マントルの中に煤が落ちてきて炎が安定し始めました。

どうやら、吹き出し口の煤詰まりが最大の原因だったようです。

炎の吹き出し口を定期的に使い古した歯ブラシなどで掃除すると改善しそうです。

そして、燃料バルブを開け過ぎても炎が安定しません。

最初に燃料タンクの空気を完全に抜いた状態からポンピングを10回ほど行っておきます。

そして着火してから光量を少しだけ落とし、炎の明るさを見ながら追加でポンピングを行うと安定しました。

燃料バルブは2段階くらいしか調整できませんが、最大光量の少し下あたりにします。

炎が安定したら追加のポンピングは3~5回までにしておきます。

ジェネレーターに流入する燃料を減らし、ガス圧力をポンピングで上げることで火力が安定したようです。

ケロシン化するとマントルが赤くなる

今度は「大王マントル 緑 24-A」を取り付けて同じ状況で試してみました。

大王マントル 緑 24-Aを286Aに取り付ける

こちらもマントルを空焼きすれば小さくなります。

マントルの縦の長さは変わりませんが幅がスリムなので光量がより安定しました。

着火直後の正常な最大光量と比較すると80%ほどの光量に落ちてしまいますが、自分的には許容範囲の発色と明るさですね。

286Aのケロシン化がうまくいかない方の参考までに。

マントルを空焼きすれば小さくなる

燃料代が気にならない

これで、ランタンを長時間使用しても燃料代が気になりません。

キャンプ用ストーブに灯油を使用している場合は、燃料を統一することができて荷物も減らせます。

コールマンランタンのケロシン化

燃料加圧式のランタンは照明だけでなく、暖を取ることも可能なので冬のキャンプでも活躍しますよ。

冬のキャンプでもランタンがあると暖かい

ソロキャンプでは、雪の日の寒さや夏の太陽の暑さ、強風の怖さやそよ風の快適さ、雨の音や虫や鳥の鳴き声、肌を通して自然を実感することができます。

最近ではブッシュクラフトなど、キャンプ道具を自作して楽しむ方も増えてきました。様々なキャンプシーンで使える色々な情報を個人的な観点で綴って掲載しております。

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【ソロキャンプ】

キャンプには色々な楽しみ方があると思います。

大勢の仲間で楽しむ、宴会キャンプ
一人で、山の中や無人島にこもる、自分を見つめなおすキャンプ
キャンプ場で仲間を増やす、友達探しのキャンプ
観光を目的とし、宿泊費を浮かす為だけにする、ゲリラキャンプ

その他、キャンプ(野営)の目的は人それぞれで違いますよね。

ひとり旅でのソロキャンプの利点は誰にも邪魔される事無く、その時の状況でいつでも行き先や行動を変更したりできます。

雨が降ればテントでゴロゴロ、天気が良ければ木陰で昼寝、夜になれば焚き火で乾杯。

一人旅でキャンプを楽しみたい方に参考になればと思い、このホームページを製作いたしました。

コールマン ランタン286Aをケロシン化 - 燃料を灯油に変えてコストダウン
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