防水布地の縫い目から雨水の浸透を防ぐシームテープ。
シームテープはテントやタープにも多用されていますが、大抵の場合はテント生地より先にシームテープの方が劣化してきます。
シームテープが剥がれて間もない状態ならアイロンでの再接着が有効です。
しかし、シームテープが劣化して全体的に剥がれてきたら通常はシームテープの総貼り替えをしなければなりません。
防水布地の縫い目から雨水の浸透を防ぐシームテープ。
シームテープはテントやタープにも多用されていますが、大抵の場合はテント生地より先にシームテープの方が劣化してきます。
シームテープが剥がれて間もない状態ならアイロンでの再接着が有効です。
しかし、シームテープが劣化して全体的に剥がれてきたら通常はシームテープの総貼り替えをしなければなりません。
しかし、総貼り替えとなると、かなりの時間と労力が必要になります。
そこで、シームテープの代わりにコーキング剤を使って防水対策をしてみたらどうなるか試してみました。 その耐久性はいかに?
近年はシームテープが貼られていないシリコン生地が使われたテントやタープが発売されています。
しかし、まだまだ主流の防水加工はPUコーティング&シームテープです。
テント生地の縫い目を防水しているシームテープは意外と早く剥がれ始めます。
タープやテントは急激な温度変化の環境で紫外線にさらされ、張り綱で生地にテンションをかける事が多いので、生地の伸縮でシームテープが剥がれやすい傾向があります。
シームテープが剥がれかけている程度なら、少々の雨天でも困ることはないので、そのまま放置している方も多いでしょう。
このように、ベローンと剥がれたシームテープ。
引っ張ると更に剥がれます。
シームテープの白くなっている部分は、生地から剥がれている状態です。
部分的に白くなっているシームテープはそのうちに剥がれます。
このような状態になってしまうと、雨の日には天井からポタポタと雨水が落ちてきます。
今回は、テントのフライシートに貼られたシームテープの修理を行います。
シームテープが剥がれて間もない状態ならアイロンで加熱して再接着をすることが可能です。
修理に用意するものは、アイロンとクッキングシートです。
アイロンの温度は「低温」にします。
そして、剥がれかけたシームテープにクッキングシートを当てて、その上からアイロンで加熱します。
※アイロンを長時間当てて、ナイロン生地を溶かさないようにご注意を。
アイロンの先端でシームテープを押さえて、スーっとなぞると圧着されます。
アイロンを同じ場所に留めないように、何度も様子を見ながら押さえていくと失敗しないと思います。
意外と簡単に接着できます。
白く浮いていた場所も透明になって、綺麗にシームテープが接着されました。
剥がれたシームテープを長く放置してしまった場合、テープの粘着面にゴミや汚れが付着してアイロンでの接着ができなくなります。
仮にアイロンで接着ができたとしても、しばらくすると又剥がれてしまいます。
いずれにせよ、再接着したシームテープは必ず又剥がれます。
通常、剥がれてしまったシームテープは全て取り除いて、新しいものに貼り直しをする必要があります。
しかし、シームテープを何度も貼り直すのは少々面倒ですよね。
そこで、シームテープの代わりに生地の縫い目にコーキング剤を塗って防水対策が可能かどうかを試してみる事にしました。
使用したコーキング剤は、工事現場ではお馴染みのシリコンシーラント。ホームセンターなどで一本300円前後で売られています。
シリコンシーラントは防水工事に使われるシーリング材なので、テントのリペアにも最適だと考えました。
修理に使用するアイテムは、コーキング剤、マスキングテープ、ヘラの3点。
ただ、今回の方法はデメリットとして2つの事が考えられます。
1つは、シリコンゴムを塗ってしまうので同じ場所にシームテープが貼れなくなる事。
もう1つは、マスキングテープを剥がす時にポリウレタンコーティングも一緒に剥がれてしまうリスクがあるという事です。
まずは、剥がれかけたシームテープの両側にマスキングテープを貼ります。
コーキング剤は、色んな場所にベタベタと付着しやすいので綺麗に仕上げるためには、この下準備が重要です。
マスキングテープを貼り終えたらシームテープを剥がします。
劣化したシームテープは綺麗に剥がれます。
そして、コーキング剤をヘラにのせてシームテープが貼られていた場所に塗っていきます。
特に「縫い糸の上」や「縫い代が重なっている部分」を重点的にすりこむようにして塗り広げます。
コーキング剤は出来るかぎり薄く塗っていますが、マスキングテープとの境目は特に薄く塗っています。
これは、マスキングテープを剥がした時に綺麗に仕上げる為です。
コーキング剤の乾燥スピードは、それほど早くはありませんが、手早くしないとダマができてしまうことがあります。
マスキングテープを剥がすタイミングは、「塗ってから5時間後」と「塗ってすぐ」を試してみました。
塗ってすぐに剥がすと糸を引くことが多く、時間が経ってから剥がすと境目が少し剥がれる事がありました。
綺麗に仕上げるにはマスキングテープを塗ってすぐに剥がす方が良いでしょう。
コーナー部分もマスキングテープの貼り方次第で綺麗に仕上げることが可能です。
コーキング剤を塗ってから24時間後。
少しベタついたゴムの感触はありますが、シームテープが固まりました。
シリコンシーラントに記載された使用方法には「5~7日でゴム状に硬化します」とあったので、完全に硬化させるには1週間ほど必要なようです。
コーキング剤を塗った場所を表面生地から見ると、下の写真のように生地の色が少し変化していました。
フライシートの総重量は少し増えたかも知れませんが、それほど気になりません。
ちなみに、この実験の前にシームテープをコーキング剤で再接着が可能かどうかを試したのですが、すぐに剥がれてしまいました。
なので、コーキング剤でシームテープを再接着することは不可能です。
通常はテントのフライシートに水が溜まるような状況は無いと思いますが、修理した部分の防水性を確かめる為に生地に水を張ってみました。
1リットルの水を貯めています。
そして1時間後。
まったく水漏れは無く、問題ないようです。
更に2時間放置してみました。
すると、コーキング剤でシームした部分は全く問題ないのに、生地自体が耐水圧に負けて小さな水滴が発生していました。 もしくは結露の水滴?
今回は劣化した耐水圧1200mmの薄い生地に水を貯めて負荷をかけたので仕方ありませんが、通常の使用なら問題ないレベルだと思います。
どうせ雨天のキャンプでは、テントの中に人がいるだけで雨の温度とテント内の温度差でフライシートの内側が結露して濡れますからね。
雨の日に自宅の裏庭で2日間テントを張って試してみました。
このテントのインナーは天井部分がメッシュになっているので、もしフライシートのシームから雨漏れした場合はすぐに分かります。
梅雨時でしたので、かなり激しい雨が降っていました。
2日間ともテントの中で過ごしてはいませんがテントの中に濡れた痕跡は見当たりませんでした。
インナーテントの天井に水滴が溜まった様子もなく、壁も濡れていません。
あと、フライシートを取り外す時にフレームポールにコーキング剤が張り付いてしまわないかと心配しましたが、それも大丈夫でした。
とりあえず、コーキング剤でのシーム処理は成功です。
ただ、コーキング剤を使ってシームテープを接着する場合の難点としては、乾燥に時間がかかることです。
雨漏れする場所をピンポイントで修理するのは簡単なのですが、一度に長いシームテープを修理するのは根気が必要ですね。
まだシリコンゴムが乾燥していない状態で動かしてしまうと、別の場所にコーキング剤が付着してしまったりします。
コーキングで修理した場所の耐久性については、又後日このページに追記したいと思います。
最初から、シームテープが使われていないシルナイロン製のテントを使うという選択肢もあります。
ソロキャンプでは、雪の日の寒さや夏の太陽の暑さ、強風の怖さやそよ風の快適さ、雨の音や虫や鳥の鳴き声、肌を通して自然を実感することができます。
最近ではブッシュクラフトなど、キャンプ道具を自作して楽しむ方も増えてきました。様々なキャンプシーンで使える色々な情報を個人的な観点で綴って掲載しております。
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【ソロキャンプ】
キャンプには色々な楽しみ方があると思います。
大勢の仲間で楽しむ、宴会キャンプ
一人で、山の中や無人島にこもる、自分を見つめなおすキャンプ
キャンプ場で仲間を増やす、友達探しのキャンプ
観光を目的とし、宿泊費を浮かす為だけにする、ゲリラキャンプ
その他、キャンプ(野営)の目的は人それぞれで違いますよね。
ひとり旅でのソロキャンプの利点は誰にも邪魔される事無く、その時の状況でいつでも行き先や行動を変更したりできます。
雨が降ればテントでゴロゴロ、天気が良ければ木陰で昼寝、夜になれば焚き火で乾杯。
一人旅でキャンプを楽しみたい方に参考になればと思い、このホームページを製作いたしました。
キャンプ生活で起こる様々な問題やトラブル、ちょっとした工夫で快適なアウトドア生活が送れるアイデアなど、このページがお役に立てることができれば幸いです。
なお、一度書いた記事を再度、更新する事もしばしばあります。ページで紹介している、おすすめ商品が売り切れでリンク切れになっていることもございます。
そして、この記事を読む人によっては意見の相違もあるかと思いますが何卒ご了承願います。
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