防炎シート製の自作テントを修理する - 塩ビシートの修理方法

塩ビの防炎シートで製作した自作テントが破れてしまったので修理しました。

このテントは毎年冬から夏前まで、庭にテントを張りっぱなしにしているハードな使用環境で使っています。

なので、ガイラインループやファスナーなど、生地にテンションがかかるような部位は裂けて穴が空いたりすることもありました。

ただ、防炎シートは塩化ビニール製なので修理に軟質塩ビ用のボンドが使えるという利点があります。

塩化ビニール製の防炎シートはポリエチレン製のブルーシートと比べて少々強度が弱いように感じます。

修理は簡単ですが、少々コツが必要でしたので塩ビ製シートの修理の参考になればと思い、ご紹介したいと思います。

自作テントの洗濯

この自作テントは白いので、汚れが目立ちます。

今年は、新型コロナウイルスの影響でキャンプへ出かける事を控えていた代わりに、家でキャンプを楽しんでいました。

なので結局、8か月間も裏庭に自作テントを張りっぱなしにしていました。

まずはデッキブラシを使って、泥汚れやコケを綺麗に洗い流します。

洗剤は台所用の中性洗剤を使っています。

自作テントの丸洗い

出入口のジッパーを全開にして、テントを乾燥させます。

真夏の照り付ける太陽で、テントの中はサウナ状態になっています。

自作テントの乾燥

防炎シートは強度が弱い

このテントの素材は軟質塩化ビニールです。

ポリエステル糸のメッシュ素材に塩ビ生地を溶着しているようです。

なので、生地がある程度は伸び縮みします。

ただ、普通の布生地と違ってシートの縫い目は穴が開いている状態なので、ロープで負荷をかけ続けるとそこから徐々に生地が裂けてくるという難点があります。

防炎シートは強度が弱い

それを事前に防ぐには、テント製作時に余った生地を使って、縫い目の部分を二重に貼り合わせて補強する必要があります。

塩ビシートは縫い目から穴が開く

軟質塩ビ用ボンドを使って修理

そこで、修理に利用したのは「軟質塩化ビニル用のボンド」です。

ホームセンターで購入しても価格は200円前後なので安い。

この専用ボンドは塩化ビニールを溶かして接着するタイプなので、しっかりと接着することが可能です。

軟質塩ビ用ボンドでテント修理

まずはテントの製作時に保管しておいた余り生地を使って当て布を作ります。

四角い当て布は角があり、剥がれやすいので丸い形にします。

丸い形の型抜きにはスプレー缶やテープ類を使うと便利です。

当て布にボンドを塗り広げ、テントの破れた箇所に貼ります。

これで修理完了…と思ったら、そうはいきませんでした。

しばらくすると当て布の数か所に気泡のようなものが出来てしまいました。

どうやら、ボンドを塗ったことにより、塩ビ生地とポリエステル糸のメッシュ素材が分離してしまったようです。

さあ、どうしよう。

修理の当て布は円形が良い

ホットシーラーを使う

まず、最初に試したのは熱溶着。

早速、ネットショップで「ホットシーラー」を購入。

購入したホットシーラーは日本製で、コテ先がローラータイプのもの。

・製造国:日本
・電気用品安全法 適合品
・RoHS2適合品
・定格電圧:100V AC
・消費電力:50W
・こて先温度:300℃
・ニクロムヒーター

購入時の価格は1,541円でした。

テント修理に利用した日本製ホットシーラー

注意する点は、コテ先を直接生地に当ててしまうと生地が熱で溶けてしまう事です。

なので、生地にクッキングシートを乗せて、その上からコテを当てます。

そうすると、生地を溶かさずに溶着することができます。

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クッキングシートの上からでも長時間、熱を加えてしまうと溶けてしまうのでご注意ください。

気泡のできた場所にピンポイントで熱を加え、溶着具合を何度も確認すると良いでしょう。

ホットシーラーで熱溶着

加重をかけて圧着

ボンドで接着した直後でしたら、当て布の部分に両面から圧力を加えると、きれいに接着することが可能です。

修理箇所を板で挟んでクランプを使って圧着することもできます。

でも、シートの折れ目にできた長い亀裂を修理する場合はクランプを使う事ができません。

クランプを使って圧着修理

まずは、塩ビの生地で幅15mm長さ300mmの当て布を作ります。

そして、その当て布の上に塩ビ用ボンドを塗り広げます。

長い当て布を作って塩ビシートの修理

そして、亀裂箇所に貼り付けます。

亀裂箇所に貼り

すでに、メッシュとシートが分離しています。気泡のようなものができています。

この段階では、まだボンドが完全に乾いていない状態なので圧着すれば元に戻すことができます。

メッシュと塩ビシートが分離

そして、修理箇所を2枚の板で挟んで、その上にコンクリートブロックの重しを乗せます。

板挟みで圧着

2時間ほど、その状態で放置します。

コンクリートブロックの重しを乗せて圧着

修理箇所がたくさんある場合は、一度に圧着すると効率が良い。

テントは一度に圧着すると効率が良い

挟み込む板が平らであれば、綺麗に圧着できると思います。

テントを圧着修理

この方法は、圧着する場所が平らな場合は効果がありますが、凸凹している場合は熱溶着の方が良いかもしれませんね。

自作テントを修理して長く使う

磁石で挟んで圧着

他の方法として、ネオジム磁石(ネオジウム磁石)を使う方法があります。

磁石の中でも、特に強力なこの磁石。

当て布をネオジム磁石を使って挟んで圧着すると手軽に穴の補修ができます。

購入したのは直径φ23mmの円形磁石です。

百円ショップで1個100円(税抜)で購入が可能。

磁石で挟んで圧着

ステンレス製の定規を使って挟んでも強力です。

定規と磁石で挟めば、幅の広い亀裂の修理もできます。

ネオジム磁石と金属定規

小さな穴の修理ならネオジム磁石を使うと便利です。

もし、塩ビのシートを修理する機会があれば、ご参考までに。

ネオジム磁石を使うと便利

四角タイプの磁石も便利そう。

ソロキャンプでは、雪の日の寒さや夏の太陽の暑さ、強風の怖さやそよ風の快適さ、雨の音や虫や鳥の鳴き声、肌を通して自然を実感することができます。

最近ではブッシュクラフトなど、キャンプ道具を自作して楽しむ方も増えてきました。様々なキャンプシーンで使える色々な情報を個人的な観点で綴って掲載しております。

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【ソロキャンプ】

キャンプには色々な楽しみ方があると思います。

大勢の仲間で楽しむ、宴会キャンプ
一人で、山の中や無人島にこもる、自分を見つめなおすキャンプ
キャンプ場で仲間を増やす、友達探しのキャンプ
観光を目的とし、宿泊費を浮かす為だけにする、ゲリラキャンプ

その他、キャンプ(野営)の目的は人それぞれで違いますよね。

ひとり旅でのソロキャンプの利点は誰にも邪魔される事無く、その時の状況でいつでも行き先や行動を変更したりできます。

雨が降ればテントでゴロゴロ、天気が良ければ木陰で昼寝、夜になれば焚き火で乾杯。

一人旅でキャンプを楽しみたい方に参考になればと思い、このホームページを製作いたしました。

防炎シート製の自作テントを修理する - 塩ビシートの修理方法
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