タープでシェルターを作る方法 - タープ2枚を組み合わせたシェルター張り

キャンプで使うシェルターとは、床下の無いフロアレス仕様のテントの事を言います。

例えると、ダブルウォールテントのフライシートだけが立っている状態です。

一般的にはスクリーンタープやワンポールテント、バップテントなどがシェルターテントですね。

今回は、四角いタープ2枚を組み合わせてティピータイプのシェルターテントを作る方法を紹介します。

シェルターの最大のメリットは密閉された広いリビングスペースが確保出来る事ですね。

シェルターテントは床面が無いので幕内に薪ストーブを持ち込んだり、調理作業をする事も可能です。コットを併用すれば、就寝スペースとしても使えます。

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使用するタープとポール

シェルターを作る為に使用するタープはスクエア型(正方形)とレクタ型(長方形)になります。

四角形のタープはシンプルな形状なので応用しやすいメリットがあるので おススメです。

ここで紹介するタープは一辺が4.5メートルのビッグサイズですが、タープポールの長さを変えることで違うサイズのタープでも応用は可能だと思います。

是非、参考にしてみて下さい。

私が使用しているタープとポールは以下になります。

    シェルターを作るアイテム
  • ヒルバーグタープ 20XP
  • オリガミタープ 4.5×3
  • アライテント コンパクトポール

ヒルバーグタープ 20XP

このタープはスクエア型でサイズは4.5m×4.5mです。

17年前の旧式モデルなので辺の中心部にガイラインループがありませんが、未だに現役で使っています。

当時は、まだ2万円台中盤の価格でしたが急激に価格がアップしましたね。

当時は、まだ2万円台中盤の価格でしたが急激に価格がアップしましたね。

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ヒルバーグ シェルター Tarp 20 XP

オリガミタープ 4.5×3

オリガミタープはヒルバーグの辺のサイズ4.5mに合わせて導入しました。

以前、使っていたスノーピークのペンタシールドは地面との隙間が大きくて風が入りやすい欠点があったので、こちらのタープに変更しました。

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ORIGAMI TARP オリガミタープ 4.5m×3m

アライテント コンパクトポール

アライテント コンパクトポールは150cmと200cmを組み合わせて180cmの長さで使っています。

この組み合わせは自己流なので、各自で応用して下さいね。

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アライテント コンパクトポール

百均のシェラザル

タープ2か所をペグダウン

まずはメインのスクエアタープを張ります。

タープ後方側の辺のガイラインループ2か所を直接地面にペグダウンします。

固定するループはコーナーから、それぞれ150cm内側です。

コーナー部分よりも内側になるガイラインループを直接地面に固定する

ここは、負荷がかかる部分なのでペグはしっかりと打ち込みます。

負荷がかかる部分なのでペグはしっかりと打ち込んでおきます

張り綱のペグ位置を決める

次にタープポールを立てる位置を決めます。

その為には、張り綱(ロープ)を地面に固定する位置も決める必要があります。

では、手順を説明します。

先程、ペグを打ったタープ後方側の辺の中央部分を基準に前方へ1.8メートル長のタープポールを垂直に倒して置きます。

タープポールを立てる為に使用する張り綱のペグ位置を決める

そして、そのタープポールの先端から同様にポール一本分前方へ置き直します。

この段階でタープポールの先端はタープ後方の辺から3.6メートル先にあります。

タープポールの先端はタープ後方の辺から3.6メートル先にある

更にタープポール一本分前方へ置き直します。

ポールの先端はタープ後方の辺から5.4メートル先にあります。

ポールの先端はタープ後方の辺から5.4メートル先にある

え!ロープを張る場所があんなに遠い?

そうなんです、タープのサイズが4.5mの大きさになるとタープポールを立てる位置も遠くなるのです。

4.5mのサイズのタープは大きい

ここで、タープポールの先端にペグを打って印を付けます。

タープポールの先端にペグを打って印を付ける

今度はタープポールの向きを90度変えてタープ後方側の辺と平行になるように置きます。

その際に目印のペグがポールの中心にくるようにします。

すると、タープポール両端の位置が張り綱のペグを打つ場所になるのです。

張り綱のペグを打つ位置が決まったら、目印のペグは抜いても構いません。

タープポール両端の付近が張り綱のペグを打つ位置になる

そして、タープポールの両側にペグを打ちます。

このペグには負荷がかかるので、しっかりとペグダウンします。

あと、タープポールを立てる時に使う「二又ロープ」の先は、それぞれ打ち込んだペグに通しておきます。

負荷がかかる部分なので、しっかりとペグダウンします

使用する二又ロープは5メートルのロープで作っているので片側の長さは約2.5メートルです。

ペグを立てる為に使う「二又ロープ」

タープポールを立てる

タープポールはタープの前方側の辺の真ん中に立てます。

まず、タープポールの先端を「タープ辺中心のガイラインループ」と「二又ロープ中心のループ」に通します。

そして、そのままグイっとタープポールを持ち上げると簡単に立てることが出来ます。

タープポールを立てる

そして、ここでタープの中にテントを入れます。

タープがフライシートの役割をするので、インナーテントだけを使います。

このサイズのタープならアメリカサイズの3人用テントも入ります。

ちなみに、このテントのサイズは 横224cm×縦178cm×高さ107cm です。

ここでタープの中にテントを入れる

タープは3点支持だけで張られている状態なので、テントはタープの横からスルスルっと簡単に入れることが出来ます。

テントはタープの横から簡単に入れることが出来る

タープを全てペグダウン

テントをタープの下に入れたら、残りのペグを固定します。

まずは、「タープ後方側の辺のコーナー」をペグダウンします。

これで、後方側の辺は一直線上に4か所が地面に固定されました。

後方になる辺のコーナーにあるガイラインループをペグダウン

コーナーのループには、それほどテンションがかからないのでペグを根元まで打つ必要はないでしょう。

コーナーのループには、それほどテンションがかからない

そして、次に「タープ前方側の辺のコーナー」をペグダウンします。

これで前室付きのテントっぽくなりました。

これで前室付きのテントっぽい

前側コーナーのガイラインループは、しっかりとテンションをかけてペグダウンします。

このループは、しっかりとテンションをかけてペグダウンする

最後に両サイドのガイラインループをペグダウンすれば1枚目のタープ張りは完成です。

タープは合計で10か所を地面にペグダウンしています。

タープは合計で10か所を地面にペグダウンしました

この状態でも巨大なリビング付きのテントとして使えます。

巨大なリビング付きのテントとして使える

2幕目のタープを張る

次に2幕目のタープを張ります。

使用するタープはオリガミタープなので、75センチ間隔でガイラインループが取り付けられています。

まずはタープの後方側の中心にタープポールの先端を通します。

通すガイラインループは4.5mの辺の中心になります。

タープの後方側の中心にタープポールの先端を通す

そして、ペグダウンするループは前方側から一段手前(75cm手前)、中心から一つ隣の両サイド(中心から左右75cm)です。

正面から見るとタープが三角の形になります。

正面から見るとタープが三角の形

横から見ると、まだ風通しの良い状態です。

横から見ると、まだ風通しの良い状態

張り綱の位置を変える

ここで、張り綱の位置を変えます。

実は2幕目のタープを張った時点で、張り綱の代わりにタープにテンションがかかった状態になっています。

なので、ロープを取り外してもタープは倒れません。

そこで、ロープを2幕目のタープに打ち付けているペグに移動させるのです。

タープの張り綱の位置を変えます

二又ロープの2か所の先端を2幕目のタープへ移動させました。

張り綱を移動させました

そして、張り綱を固定していたペグは抜いてしまいます。

張り綱を固定していたペグは抜いてしまう

こうすれば、以下の2点のメリットがあります。

①ペグの使用を減らすことが出来る

②ロープでタープを押さえる事が出来る

ロープでタープを押さえる事が出来る

密閉式シェルター

次にペグダウンするループは前方側から二段手前(150cm手前)、両サイドから一つ隣(中心から左右150cm)になります。

これである程度、シェルターっぽくなりました。

ある程度、シェルターっぽくなりました

横から見ると、まだ両サイドに隙間があります。

この隙間が出入口になります。

この時点で、左右の隙間のどちら側を出入口にするか決めておくと良いでしょう。

横から見ると、タープシェルターには両サイドに隙間がある

そして、最後に1幕目のタープを固定しているペグに2幕目の「タープ後方側のコーナー」から伸ばした張り綱を取付ければ完成です。

前方から強風が吹いている時は、1幕目のタープを外側から覆うように取り付けます。

1幕目のタープを外側から覆うように取り付ける

もし、後方から強風が吹いている時は1幕目のタープの内側に取り付けます。

こうすれば、シェルター内に強風が吹き込むことはありません。

後方から強風が吹いている時は1幕目のタープの内側に取り付ける

頂点部分に少しだけ隙間がありますがタープを閉じれば、ほぼ密閉空間になります。

逆に天井部分に少し隙間がある事でベンチレーションの役割を果たしてくれます。

天井部分に少し隙間がある事でベンチレーションの役割を果たしてくれる

補強ポイント

あと、強風が吹きつけてきた時のタープの補強ポイントを紹介します。

もし、横風が強くなってきたら2幕目のタープ両サイドの後方から一段前方(150cm前方)を地面にペグダウンします。

強風が吹きつけてきた時のタープの補強ポイント

これで、地面からの隙間風を防ぐ事ができます。

地面からの隙間風を防ぐ事ができる

2幕目のタープは前方側の辺を2か所ペグダウンしていますが、中心のループを固定する事で正面からの風にも強くなります。

中心のループも固定する事で正面からの風に強くなる

2幕目のタープは長方形ですが、実際には台形のような形状で使っています。

余ったタープは内側に折り曲げているので、キャンプ道具を置くスペースとしても使えます。

また、2幕目のタープに打つペグの位置を一段外側へずらせば更に広いシェルタースペースを確保することも可能です。

ただ、この形状にする場合は風に対して弱くなるので「もう一つ小型テントを内側に入れる」「張り綱を増やす」などの対策が必要ですね。

2幕目のタープは台形のような形状で使っています

中と外の温度差

では、冬の寒い日にシェルターの中と外では、どのくらいの温度差があるかを実験してみます。

シェルター内ではキャンプ用ストーブにヒーターアタッチメントを載せて使っています。

あと、安全の為に一酸化炭素警報機も設置します。

冬の寒い日にシェルターの中と外の温度差

こちらは、テント側から見たシェルター内部です。

かなり広いです。

後方側のタープから見たシェルター内

星空の綺麗な冬の夜。

放射冷却現象で、とっても寒いです。

放射冷却現象で寒い夜

外の気温は1℃です。

気温は1℃

そして、シェルター内の温度は天井付近で14.2℃です。

シェルター内の温度は天井付近で14.2℃

シェルター内の温度が上がってくると結露していたタープの内側が次第に乾いてきます。

結露していたタープの内側が次第に乾いてくる

既に天井付近は完全に乾いていますね。

天井付近は完全に乾いている

では、足元の温度を計ってみます。

足元の温度を計る

ヒーターアタッチメントの近くだと17.2℃でした。

上昇した暖かい空気が天井付近の隙間から漏れることで、新鮮な空気がタープの裾から入ってきます。

空気が下から上へ循環しているようですね。

ヒーターアタッチメントの近くだと17.2℃

そして、日中はタープとして全開放します。

天気が良くて、風が吹いていれば夜露や結露で濡れたタープはすぐに乾きます。

シンプルなスクエアタープなら他にも色々なバリエーションで張ることも出来るでしょう。

私は冬のキャンプでは15年ほど このスタイルで過ごしていますが、今のところ快適ですね。

あと、台風のような爆弾低気圧が接近している時は突風に要注意です。

事前にテントのフライシートも装着して、いつでも強風時にはタープを取り外せる準備をしておくことをお勧めします。

日中はタープとして全開放する

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最近ではブッシュクラフトなど、キャンプ道具を自作して楽しむ方も増えてきました。様々なキャンプシーンで使える色々な情報を個人的な観点で綴って掲載しております。

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【ソロキャンプ】

キャンプには色々な楽しみ方があると思います。

大勢の仲間で楽しむ、宴会キャンプ
一人で、山の中や無人島にこもる、自分を見つめなおすキャンプ
キャンプ場で仲間を増やす、友達探しのキャンプ
観光を目的とし、宿泊費を浮かす為だけにする、ゲリラキャンプ

その他、キャンプ(野営)の目的は人それぞれで違いますよね。

ひとり旅でのソロキャンプの利点は誰にも邪魔される事無く、その時の状況でいつでも行き先や行動を変更したりできます。

雨が降ればテントでゴロゴロ、天気が良ければ木陰で昼寝、夜になれば焚き火で乾杯。

一人旅でキャンプを楽しみたい方に参考になればと思い、このホームページを製作いたしました。

タープでシェルターを作る方法 - タープ2枚を組み合わせたシェルター張り
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